遺言書が無効になるケース|あらかじめ注意すべきポイントは?
遺言書は相続における重要な文書ですが、作成方法や要件に不備があると無効となるケースがあります。
無効な遺言書は効力を持たず、相続でのトラブルを引き起こす原因のひとつです。
本記事では、遺言書が無効となる具体的なケースと、その対策方法について解説します。
遺言書が無効になるケースとは
遺言書には法律で定められた細かな作成ルールがあります。
遺言書の効力が失われる原因を理解することが大切です。
必須項目の記入漏れや、正しい手順に従わない作成方法では無効と判断される場合があります。
また判断能力が十分でない状態で作られた遺言書も、法的な効力は認められません。
以下では、遺言書が無効となる主なケースについて詳しく解説します。
いつ作成したのかわからない場合
遺言書には正確な作成日の記入が必要です。
作成時期が特定できない遺言書は無効となります。
「吉日」のような曖昧な表現は認められませんが、「誕生日」や「月末」など日付が特定できる記載なら有効です。
遺言者の署名・押印がない場合
遺言者の署名・押印のない遺言書は原則として無効になります。
署名は戸籍名が基本ですが、本人と確認できるペンネームや芸名も有効です。
押印は認印や拇印でも問題ありませんが、トラブル防止のため実印の使用をおすすめします。
内容が不明確な場合
遺言書には「誰にどの財産を相続させるのか」を正確に記載しなくてはいけません。
「銀行預金を子供たちに相続させる」のような曖昧な表現では、対象となる預金口座や相続する子供が特定できないため、無効になります。
共同で作成されている場合
民法では、複数人で作成された遺言書は共同遺言として無効となります。
たとえ夫婦でも、共同作成は認められません。
遺言者に遺言能力がない場合
遺言書の作成には十分な判断力が求められます。
遺言の内容や効果を理解できない状態での作成は無効です。
認知症の方でも、医師の立会いがあれば有効な遺言書を作れる場合があります。
なお15歳未満の方は遺言能力がないとされ、作成した遺言書は無効です。
証人として不適格な人物が立ち会っていた場合
公正証書と秘密証書の遺言書には2人以上の証人が必要ですが、証人不適格者の立会いがあった場合、遺言書は無効になります。
未成年者や推定相続人、公証人の関係者は証人になれません。
遺言書が無効にならないための注意点
遺言書は遺族間の争いを防ぐための重要な文書です。
せっかく作成した遺言書が無効とならないよう、以下のポイントを確認しておきましょう。
遺言書作成ルールの順守
遺言書は一定の作成ルールがあり、これを守ることが必要です。
独自の解釈で作成すると無効になるリスクが高いため、専門書を参考にして、正しく作成しましょう。
公正証書遺言を作成する
公正証書遺言は専門家が作成するため、無効となる可能性が極めて低い遺言方法です。
遺言の実現性を高めるためには、公正証書遺言をおすすめします。
元気なうちに作成する
判断力が十分なうちに遺言書を作成することが大切です。
作成時期を先延ばしにすると、認知症などで作成が困難になるリスクがあります。
年齢に関係なく、意思が明確な時期に遺言書を作成するよう、心がけましょう。
まとめ
遺言書は相続を円滑に進めるための重要な文書です。
形式要件や作成方法を誤ると無効となってしまうため、細心の注意を払いましょう。
日付、署名・押印、内容の明確性など、基本的なルールを確実に守り、できるだけ早い段階で作成することが賢明です。
遺言書作成について不安や疑問がある場合は、弁護士などの専門家に相談しながら作成することをおすすめします。
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資格者紹介
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代表弁護士 大野 康博 (おおの やすひろ)
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- 所属
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- 東京弁護士会 登録番号 23191
- 平成14年~現在 東京家庭裁判所家事調停委員
- 平成24年~現在 原子力損害賠償紛争解決センター仲介委員(文部省)
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- 最終学歴
- 早稲田大学法学部
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- 注力分野
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- 遺産相続・後見
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