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推定相続人の廃除が認められる要件とは

遺言書で特定の相続人に財産を渡さないように指定したとしても、遺留分が認められている相続人に対しては、遺留分相当額を渡さなければならない場合があります。

このような状況で活用できる制度が推定相続人の廃除です。

本記事では、推定相続人の廃除が認められる要件について解説します。

 

 

推定相続人の廃除とは

推定相続人の廃除とは、被相続人が特定の推定相続人の相続権と遺留分を剥奪するために、家庭裁判所に申し立てる制度です。

申し立ては被相続人本人に限られており、生前に家庭裁判所へ申し立てる方法と、遺言書に廃除の意思を記載して遺言執行者が申し立てる方法があります。

 

 

廃除の対象者

廃除の対象となるのは、遺留分を有する推定相続人に限られます。

配偶者や子ども、そして子どもがいない場合は被相続人の父母や祖父母などの直系尊属が対象です。

なお、遺留分を持たない兄弟姉妹は対象とはならず、遺言書によって相続分をゼロにすることで対応できるため廃除の手続きは必要ありません。

 

 

廃除が認められる要件

推定相続人の廃除が認められるためには、民法上に定められた以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

 

 

被相続人に対する虐待

被相続人に対して身体的または精神的な虐待を行っていた場合、廃除が認められる可能性があります。

身体的虐待は、暴力や傷害など被相続人の身体に直接危害を加える行為です。

精神的虐待とは、継続的な暴言や脅迫、無視など被相続人に精神的な苦痛を与える行為を指します。

虐待の事実を証明するためには、医師の診断書や被害届、目撃者の証言などの客観的な証拠を収集しておくことが大切です。

 

 

被相続人に対する重大な侮辱

被相続人の名誉や尊厳を著しく傷つけた場合も、廃除が認められる可能性があります。

重大な侮辱とは、被相続人を公然と誹謗中傷したり、社会的信用を失わせるような言動を繰り返したりする行為です。

ただし、単なる口論や一時的な言い争い程度では重大な侮辱とは認められず、継続性や悪質性があるかどうかが判断の基準となります。

SNSや書面に残された誹謗中傷の内容は、廃除の申し立てにおいて有力な証拠となり得ます。

 

 

そのほか著しい非行

虐待や侮辱に該当しない場合でも、以下のような著しい非行が認められれば、廃除が認められるケースがあります。

 

  • 被相続人の財産を無断で処分する横領行為
  • 多額の借金を繰り返して被相続人に損害を与える行為
  • 長期間にわたる家庭内の不和を引き起こす行為

 

 

まとめ

本記事では、推定相続人の廃除が認められる要件について解説しました。

推定相続人の廃除が認められるためには、被相続人への虐待、重大な侮辱、著しい非行のいずれかの要件を満たす必要があります。

推定相続人の廃除に必要な証拠の収集などに不安がある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

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代表弁護士 大野 康博 (おおの やすひろ)

  • 所属
    • 東京弁護士会 登録番号 23191
    • 平成14年~現在 東京家庭裁判所家事調停委員
    • 平成24年~現在 原子力損害賠償紛争解決センター仲介委員(文部省)
  • 最終学歴
    早稲田大学法学部
  • 注力分野
    • 遺産相続・後見
    • 消費者被害
    • 交通事故
    • 労働
    • 借金問題
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    • 刑事事件
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